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「兄と妹」

最近は、矢川澄子の「わたしのメルヘン散歩」を少しずつ読み進める日々なのだけど、とりあげられている作家の内面についての著者の積極的な読み取りにたじろいでいる。
この本は、単に児童文学作家の紹介に留まるものではなく、著者の内面をも旅することができるものであるらしい。


わたしのメルヘン散歩 (ちくま文庫)わたしのメルヘン散歩 (ちくま文庫)
(1987/01)
矢川 澄子

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『ハイジ』や『若草物語』、『大草原の小さな家』『アリス』など、珠玉のメルヘンを紡いだすぐれた子供の本の作者たち―シュピーリ、オルコット、ワイルダー、キャロルなど、十二人の女性作家と七人の男性作家をとりあげてその創作の秘密をたずね、夢を追う子供たちの世界へ読者をいざなう香気高いメルヘン案内。(「BOOK」データベースより)



・・・・・・・・・・

メモ。
賢治の章では、賢治と妹・とし子との関係と、文学作品にあらわれる「兄と妹」のモチーフとを重ね合わせたロマンチックな思索が展開される。


この相思相愛の兄妹というテーマは、各種の男女の愛の形式のなかでも最も純粋で、かつまた宿命的に悲劇性をおびたものとして、かねてわたしの心をとらえてやまないもののひとつである。


ここで思い浮かべるのは、著者が元・夫である澁澤龍彦の回想録に「おにいちゃん」というタイトルをつけていること。そして、実際に、澁澤のことをそう呼んでいたらしいということだ。

察するに、著者は澁澤龍彦に対して、自分たちを文学的意味の「兄妹」になぞらえるほどの<真に緊密な一体感(引用)>を感じていた―ということになるのだろうか。

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